大規模マンションで選べるようになる「一括受ガス」とは?

一括受ガスは解禁間近?


 2016年3月に行われた経産省の有識者会議にて、「一括受ガス」サービスの解禁が前向きに検討されました。現在はまだ法律による規制で実現していないサービスですが、法改正と共に解禁される可能性が浮上しています。そんな一括受ガスを解説していきます。


一括受ガスとは?

一括受ガスとは?

 大規模マンションなど、建物全体でガスを「まとめ買い」することでガス料金を下げることを狙ったサービスです。建物全体で一つのガス会社からガスの供給を受け、それを各戸に分配する形でガス供給を行います。
 電力で既に実現している「マンション一括受電サービス」のガス版というイメージで捉えるとよいでしょう。


メリットはガス料金が安くなること

一括受ガスでガス料金が安くなる

 一括受ガスによる最大のメリットは、利用者のガス料金が下がるという点です。


 例えば東京ガスの家庭向け一般契約料金では、一般的な家庭の使用量で約120円/m3という単価が適用されます(使用量が増えると単価が安くなる) 一方、業務用のプランとして公開されている単価を見ますと、家庭向けより安い単価設定が多く、家庭向けの半額以下の料金も珍しくありません。
 こうした「業務用」と「家庭用」の大きな料金差を利用してガス料金の値下げを狙っています。


導入のハードルが高い


一括受ガスは導入のハードルが高い  一括受ガスを導入するには、共用部分も含めて建物の全戸が一括受ガス導入に賛成する必要があります。現時点でどのようなサービスが、どのような料金で提供されるのかは不明ですが、それらを無視しても導入のハードルは非常に高いといえます。


 数百戸の中の1戸でも反対すれば、一括受ガスを導入することが出来ません。
 例えば私の身近な例では、20階建て分譲マンションで一括受電を導入する際、たった1戸の反対で導入がストップしたという話があります。その1戸は賃貸でしかも某大手企業の借り上げ社宅であったため、家主が契約上の借り主である企業の承諾のもと賃貸契約の更新をせず、反対していた人を追い出したことで導入にこぎつけました。


 一括受ガスの導入は都市ガス自由化よりも後になります。せっかくガス会社を自由に選べるようになったのに、皆で一緒のガス会社を使いたくない、と考える人が居てもおかしくありません。また、戸別にガス会社を乗り換えても料金低下のメリットを受けられるようになるので、一括受ガスの導入のメリットを感じにくくなるでしょう。導入のハードルは非常に高いです。


一括受電・一括受ガスのセット割引


 一括受ガスが可能になることで、「一括受電と一括受ガス」のセット契約が可能になります。セット契約に対して割引を設けることで、消費者にとって有意義な選択肢が拡がると期待されています。




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