ガス小売自由化の海外事例

ガス小売自由化の海外事例

 2017年に始まるガス小売りの全面自由化。これから私たちとガスの付き合い方がどう変化していくのか、すでにガス小売りが全面解禁されているイギリスの事例を見てみましょう。


新規参入業者のガス小売りシェアは50%超!

 イギリスでは、日本より一足早くガス小売り自由化制度をすすめてきました。1982年に超大口需要家向けのガス小売りが解禁され、1986年には大口需要家向けのガス小売り解禁と同時に国営ガス会社の民営化が行われています。とはいっても最初の数年間は天然ガス供給会社に太いパイプを持つ旧・国営ガス会社の独占状態が続き、新規参入は難しい状態が続いていました。その後、さまざまな行政指導や法改正が行われた結果この状況は一変。
 1996年に一般家庭向けのガス小売り解禁、2002年の価格規制撤廃を経て、現在のガス小売り市場のシェアは新規参入業者が54%をも占めています。ちなみに新規参入事業者はもともと地域に地盤を持っていた電気事業者が多く、すでに日本でも同じような傾向が見られるようです。


実際にどの程度ガス料金が値下がりする?

 ガス小売り自由化と時を同じくして世界的に燃料が高騰したという事情があるため、一概に「自由化前」「自由化後」で比較することはできません。ですがイギリスのガス料金はEU諸国の中でも明らかに低い水準にあるため、これは自由化による価格競争の結果だと評価されています。また、電力小売り自由化もすでに行われているイギリスの消費者は「ガス+電力」のセット契約を選択するケースが多く、これもまた純粋なガス料金の値下げ幅を計ることが難しくなっています。ただし、「ガス+電力」のセット契約では年間3〜5万円安くなるというデータも出ています。


日本でも多様なプランの提供に期待

 イギリスでは全てのガス事業者が「電気料金同時契約割引」を行っていますし、「再生可能エネルギープラン」や、ガスを多く使う消費者向けの「定額プラン」や「上限付きプラン」も存在します。中には、日本と同じく高齢者人口の多いイギリスならではの「高齢者向け割引プラン」というユニークなプランも。日本でも消費者を呼び込むためのさまざまなプランの登場に期待できそうです。
 そしてここで注目したいのが、「訪問販売等をうけてガス会社を乗り換えた」場合にガス料金が下がったケースは半数程度。対して、「自ら積極的に情報収集して乗り換えた」場合は7割超の人がガス料金が下がったと実感しているということです。私たちがガス小売り自由化の恩恵を存分に受けるためには、どうやら「攻め」の戦法が必要なようです。


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