昭和シェル石油も都市ガス小売に参入?
エネルギーの総合企業として定着している昭和シェル石油。ガソリンだけでなく、LPガスや電力など様々な「エネルギー」を取り扱っています。そんな昭和シェルは現在のところ、都市ガス自由化に対して何らかの発表をしているわけではありませんが、参入の可能性は決して低くはないでしょう。
自力での参入は難しい?
昭和シェル石油ではLNG基地を始めとするガス関連の設備の保有がありません。また、シェルは自社で油田開発などを行ってこなかったため、自社でガス田の権益を保有しているということもありません。そうなると、ガス自由化に参入するには他社との連携が不可欠であるわけです。
出光興産との統合が「渡りに船」か
昭和シェルは出光興産との経営統合を予定しています。とすると、出光のバックアップを受けた形での参入の可能性が考えられるのではないでしょうか。出光は世界各地に油田の権益を持っています。また、2014年に閉鎖した徳山製油所の跡地にLNG基地を建設する計画を持つなど、ガス分野への投資も積極的に行っています。上流権益から小売までを一貫して行う体制をつくり上げることが出来そうです。
東京ガスとの関係性
昭和シェルは東京ガスと共同で扇島パワーという会社を設立し、LNGによる火力発電を行っています。この扇島パワーは昭和シェル石油にとって「主要な電源」であり、電力分野においては重要な戦略拠点の一つとなっています。こうした重要な戦略パートナーである東京ガスとの関係性にも注目したいところです。
供給エリアは?
電力自由化での供給エリアが「東京電力管内」であるため、ガスにおいても関東地方が有力ではないでしょうか。しかし、前述のとおり東京ガスとの関係性を考えると、簡単に進められる話ではなさそうです。
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