四国電力の都市ガス小売への参入は?
先に自由化された大口向けの都市ガス供給に参入済みの四国電力。2017年4月の都市ガス小売自由化への参入は現在のところ不明ですが、その可能性は決してゼロではないでしょう。もし参入した場合の事業展開を考えてみます。
豊富なLNG取り扱い経験
都市ガスの原料でもあるLNG(液化天然ガス) その輸入量の内、62.7%を電力会社が消費しているのは、火力発電所の燃料としての使用が多いからです。四国電力も例外ではなく、他の大手電力会社と比べるとその規模は見劣りするものの、四国の企業としてはダントツの取り扱い量があります。
2010年には香川県の坂出市にコスモ石油や四国ガスと共同で坂出LNGの操業を開始。その出資比率は四電が70%と圧倒的です。坂出LNGを活用して、四国ガスにガスを年間6万トン販売したり、自社で大口の顧客向けに販売を行っています。
大穴 四国ガスとの合併
地方の大企業にありがちですが、四国電力・四国ガスともに主要株主に伊予銀行と百十四銀行が名を連ねています。また、四国ガスの四電からのガス卸売供給などの協業を考えると、二社の合併(というか四電による吸収)というのもありえない話ではないのかな、と思います。
四国ではガス導管網の整備が遅れています。例えば、四国ガスの供給エリアである徳島市に供給されるガスは、坂出のLNG基地からタンクローリー等で徳島のガスサテライト基地まで輸送しているものです。仮に高松と徳島市の間をガス導管で結び、その中間地点付近に四電のLNG火力発電所を建設すれば、都市ガスの安定供給と低コスト化、また電気料金の引き下げ(LNG火力はコストが安い)を一挙に手に入れることも可能かもしれません。両社が合併ないし協業を進めていくことは四国経済にとって大きなメリットをもたらすはずです。
供給エリアは?
ガス導管網が整備されていないこと、そして四電のLNG基地が坂出にあることを考えると、坂出〜高松周辺での事業展開が有力でしょう。
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