「東急電気」のガスのメリット・デメリット
25万件以上の電気を供給している東急でんきが、都市ガスの販売もはじめました。東京ガスや他の新規参入企業の料金やサービスと比較しながら、メリット・デメリットを解説します。
目次
東急電気ってどんな会社?
まずは東急パワーサプライについて説明します。
青葉区の4世帯に1世帯が利用
東急パワーサプライは東急電鉄系のエネルギー企業です。2016年から主に東急沿線の家庭に電気を販売しており、東急が中心となって開発してきた横浜市青葉区では「4世帯に1世帯」という高いシェアを誇っています。沿線にお住まいの人は、駅や電車内で広告を目にしたことが一度はあるはずです。
ガスは他社から供給
そんな東急パワーサプライですが、ガスを始めるにあたって中部電力と大阪ガスが共同で設立したCDエナジーダイレクトという会社と提携しています。
ガス事業に参入するには原料となるLNGを調達したり、それを都市ガスに加工する設備が必要です。自前で一から参入するにはかなりハードルが高いと言われており、ガス自由化に参入する企業が少ない要因の一つとなっています。
東急はCDエナジーダイレクトにガスを供給してもらうことで、このハードルをクリアしました。
ちなみに、東急パワーサプライはもともとは東急電鉄の100%子会社として設立されましたが、2018年3月に東北電力からも出資を受けています。日本のエネルギー大手が入り乱れる会社です。
料金プランの解説
東京ガスと比較していくらお得?
東京ガス(東京地区)の「一般契約」から東急のガスに乗り換えた場合の、世帯人数ごとの試算です(総務省「家計調査」から求めた平均使用量で試算 原料費調整を含めず 原料費調整の推移によっては結果が変わる場合もあります)
お得率と年間節約額 | 1人 月17m3 |
月31m3 |
月39m3 |
月40m3 |
東急でんき&ガス 電気とセット |
-2.3% -907円 |
-2.0% -1255円 |
-2.0% -1477円 |
-2.0% -1505円 |
東京ガスの「一般契約」相当のプランです。この他、東ガスの「暖らんプラン」「湯ったりエコプラン」相当のプランもあります。
セット割引は?
前提として東急のガスを契約するには、東急の電気も契約する必要があり「セット契約」が前提のサービスとなります。電気・ガスを一緒に契約してもセット割引はありません。
電気に関しては、東急線の定期券やイッツコムのネットやケーブルテレビなどとセット契約にすることで毎月割引が適用されるセット割引があります。セット割引を複数組み合わせると、お得度がグッと高まります。
供給エリアは?
東京ガスの供給エリアが対象となります。
東急沿線以外の地域でも契約できます。
支払い方法は?
クレジットカード払いと口座振替に対応しています。
東急CARDを使うと1%分のポイントが付く特典があります。
ガス料金は電気料金と一緒に支払うことになります。
東急のガスの評価
点検などは東急でんき&ガス サポートが担当
ガスの供給はCDエナジーダイレクトが行いますが、法律で義務付けられているガス機器の点検などは東急パワーサプライが委託した会社(東京ハーツ、エネルギーマーケットの2社)が行います。
ガスコンロや給湯器などの設備は4年に1度の点検が必要となるため、点検やガスの開栓・閉栓作業を担当します。
電気・ガス トータルの料金水準は?
ガス料金は他社と比較してやや見劣りする水準、また電気料金については以下の記事で詳しく解説していますが、やはり他社より見劣りする水準なのでトータルでも他社の方がお得と言えます。
東急 | 東京ガス | |
---|---|---|
ガス料金 | -1446円 | -0円 |
電気料金 | -6661円 | -10872円 |
合計 | -8107円 | -10872円 |
東京ガスに「まとめる」場合と比べると、東急の方が年間2千円程度高くなります(3人世帯の標準使用量での試算) ただし、イッツコムなどを契約している場合は月350円(年4200円)のセット割があるため、東急にまとめた方がお得になります。
イッツコム、ケーブルテレビ品川を契約している世帯にはおすすめです。