コクリエガス
北電グループのほくでんコクリエが提供している「コクリエガス」のメリット・デメリットを、北ガスなど他社とも比較しながら分かりやすく解説します。
目次
コクリエガスってどんな会社?
まずはコクリエガスについて説明します。
北電系のエネルギー企業
ほくでんコクリエは、その名の通り北海道電力グループの会社です。2019年に設立され、主に道内で電力の販売を行っています。
北海道電力は全国的に見て電気料金が高く、電力自由化によって参入した新電力会社が割安な料金プランを提示したことで72万件超(低圧、2021年3月時点)が北電から新電力へと流出しています。全国的に見ても、新電力への切り替えが進んでいるエリアと言えます。
本体で顧客をつなぎとめることが難しい北電が、別働隊として設立したのがコクリエです。北電よりもやや割安な料金プランを提示し、不動産会社などを代理店として顧客を獲得しています。
北電のガスを販売
北海道電力は2020年10月から、札幌や小樽を中心とする北海道ガスの都市ガス供給エリアでガスを販売しています。コクリエは親会社である北電のガスを、代理店として販売します。
料金プランも、北電と同様の内容になっています。
料金プランの解説
ガス料金はいくらお得になるの?
北海道ガスの標準的なプランである「一般契約」からコクリエガスに乗り換えた場合の、世帯人数ごとの試算を紹介します。(総務省「家計調査」から求めた平均使用量で試算 原料費調整を含めず 原料費調整の推移によっては結果が変わる場合もあります)
お得率と年間節約額 | 1人 月17m3 |
月31m3 |
月39m3 |
月40m3 |
ガス・電気セット契約 |
-5.0% -2580円 |
-5.0% -3984円 |
-5.0% -4787円 |
-5.0% -4887円 |
ガス料金自体は北海道ガスの「一般契約」と比べて使用量に関係なく一律2.1%安くなる料金体系で、コクリエでんきとセット契約にすることでガス料金に3%の割引が適用、トータルで一律5%、北ガスより安くなる料金プランです。北電本体の料金プランと同じです。
なお、Webの申し込み画面上、ガスだけでは申込みが出来ないようだったので、ガスだけで契約した場合の試算は省略しますが、北ガスと比べて2.1%安くなる料金設定です。
このほか、FF暖房給油向けのプランも提供しています。
セット割引は?
コクリエでんきとセット契約にすることで、ガス料金が3%安くなるセット割引を提供しています。
供給エリアは?
札幌、小樽、石狩、北広島、千歳、恵庭市の北海道ガスの都市ガス供給エリア(「道央エリア」)に対応しています。苫小牧などには対応していないので注意してください。
支払い方法は?
クレジットカード払いと口座振替に対応しています。
コクリエガスの評価
一人暮らしなら「安い」
コクリエガス・電気のセット契約は、一人暮らしの人におすすめです。北海道ガスのエリアで電気・ガスのセット契約を提供している北海道ガス、北海道電力、いちたかガスワンの3社と比較しても最安と言えます(電気:20A/月170kWh、ガス:月17立米)
2人以上の世帯では他社が安い
コクリエ電気は北電と比べて3%安くなる料金設定です。一方、道内の新電力で安いところは2人暮らしの平均使用量(30A契約・月348kWh)で北電と比べて9%安くなるプランもあり、それらと比較するとコクリエ電気はかなり割高と言えます。
2人以上の世帯では、コクリエ電気・ガスを使用せず、電気だけ割安な新電力のプランに切り替えることをおすすめします。その方が大幅に安いです。ガスは北ガスのままでも良いでしょう(ガスだけで契約できる新規参入のガス会社が北海道ガスエリアにはまだ無い)