関電ガスに乗り換えて「高くなった」と感じたら
関電ガスに乗り換えて安くなるはずだったガス代が逆に「高くなった」と感じた時に確認すべき点を分かりやすく解説します。実は、高くなってしまうケースもあります。
目次
「高くなる」こともある関電ガス
ガス代が安くなるはずの関電ガスですが、実は「高くなる」ケースもあります。
一般契約からの乗り換えなら高くはならない
まず、関電ガスは大阪ガスやびわこブルーエナジー(大津市ガス)の「一般契約」と呼ばれる標準的な料金メニューからの切り替えの場合は、基本的にはガス代が安くなります。一般家庭での平均的な使い方なら高くなることは無いと言ってよいでしょう。
乗り換え前のプランによっては割高になる
ですが、乗り換え前のプランが「一般契約」でない場合は、関電ガスに乗り換えることでガス代が高くなるケースがあります。
例えば大阪ガスが家庭用燃料電池「エネファーム」などガスで発電する設備を導入している家庭向けに提供している「GAS得プラン マイホーム発電料金」というプランがあります。
このプランは「一般契約」よりもガス代が大幅に割安に設定されているため、関電ガスに乗り換えることでガス代が大幅に割高となります。
料金(50m3使用時) | |
---|---|
大ガス マイホーム発電(夏期) |
6625.72円 |
関電ガス | 7423.83円 |
このように、関電ガスの方が大幅に割高となるケースもあるので注意が必要です。乗り換え前のプランが「一般契約」でない場合は、料金単価を各社公式サイトから調べて計算してみてください。
エネファームやエコウィルといったガスを使った発電設備、あるいはガスを熱源としている床暖房やファンヒーターを導入している場合は「一般契約」でない可能性が大きいです。
プラン選びを間違えていた場合は
もし本当に割高となっていた場合は、すぐに関電ガスに乗り換える前の料金プランに戻すことをおすすめします。
大ガスやびわこブルーエナジーなど、以前契約していたガス会社に再度申込みを行ってください。
なお、エネファームなどを設置している場合でも、電力会社を乗り換えることで電気代の節約が可能です。以下の記事で安い電力会社を探してみてください。年間で数万円の節約になる場合もあります。
高くなったと感じた時に確認すべき点
「高くなった」と感じてしまうのは、実は「気のせい」である場合もあります。確認すべき点を2つ紹介します。
使用量が増えていないか確認する
ガスは多く使うと料金が高くなります。まず確認すべきは使用量です。例えば在宅時間が長くなった、浴槽に湯を張る機会が増えた、自炊する機会が増えたりするとガスの使用量が増えます。
「請求額」を見ても使用量は確認できないので、過去の検針票(請求書)に記載された使用量実績を確認することが有効です。なお、関電ガスの場合はウェブのマイページで使用量のデータなどを確認できるので、ログインして確認してください。
毎月変わる原料費調整費
ガス料金には「原料費調整費」という費用が加算されます。
原料費調整費とは、LNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)といった化石燃料の平均輸入価格をガス料金に反映させる制度です。輸入価格が上がると燃料費調整額が高くなり、安くなると燃料費調整額がマイナスになり、ガス料金が安くなることもあります。
前年の同じ量のガスを使用しても、原料費調整費の推移によってはガス料金が数百円程度かわる場合もあります。
電気料金の上昇は既に現実に
燃料価格の変動を毎月の電気料金に転嫁する「燃料費調整」という仕組みがあります。
関電の従量電灯A(標準プラン)では、この燃料費調整に上限が設けられている一方、関電の電気・ガスのセットプランである「なっトクでんき」には上限がありません。2022年夏現在、この上限の有無の違いにより関電の従量電灯Aより「なっトクでんき」の方が電気代が高くなっています。
料金プラン | 電気代 月348kWh (2022年8月分の 燃料費調整単価含む) |
---|---|
関西電力 従量電灯A(標準) |
9327円 |
関西電力 なっトクでんき (ガスセットプラン) |
9730円 |
大阪ガス ガスセットプラン |
8874円 |
2022年8月の燃料費調整単価では、なっトクでんきは従量電灯Aよりも高くなっています。なお、大阪ガスの電気には関電従量電灯Aと同様に燃料費調整に上限があります。