東京電力「とくとくガス床暖プラン」は東京ガスより高い

お得にならないことも少なくないTEPCO「床暖プラン」


 東京電力の「とくとくガス床暖プラン」は、東京ガスよりも割高となってしまうケースが少なくありません。実際の数字を交えながら、そのリスクを分かりやすく解説します。



東京電力「とくとくガス床暖」とは


 まずは東京電力「とくとくガス床暖」の概要を簡単に紹介します。


東京ガス「暖らんぷらん」相当のプラン


床暖房のリモコン

床暖房のリモコン

 東京電力の都市ガスプラン「とくとくガス床暖プラン」は、東京ガスが提供している「暖らんぷらん」に相当するプランです。


 「暖らんぷらん」はガスを多く使うガス床暖房を設置している住宅で利用できる割安な料金プランです。標準的なメニューである「一般契約」と比べて、冬場の料金単価が大幅に安く設定されているのが特徴です。


 東電の「とくとくガス床暖」は、そんな「暖らんぷらん」に準じた料金体系を採用しています。


東京ガスと比較して本当にお得なのか


 では、そんな「とくとく床暖」は、東京ガスよりもお得なのか。見落としがちなポイントを重点的に指摘しながら解説します。


料金単価はほぼ同額の設定


 TEPCO「とくとく床暖」は、東京ガス「暖らんぷらん」とほぼ同額、わずかに割安な料金設定です。


 季節によって料金単価が異なるため、季節ごとに紹介します。まずは冬季(12〜4月)から。


東京ガス TEPCO
基本料金 従量単価 基本料金 従量単価
〜20m3 759円 145.31円 759円 145.30円
20〜80m3 1265円 120.01円 1265円 120.00円

 続いて、「その他季節」(5〜11月)の料金単価を比較します。


東京ガス TEPCO
基本料金 従量単価 基本料金 従量単価
〜20m3 759円 145.31円 759円 145.30円
20〜80m3 1056円 130.46円 1056円 130.45円

 いずれの季節においても、従量料金の単価が東京ガスよりも1立方メートルあたり0.01円安く設定されていることが分かります。一般家庭では月0.3〜0.4円程度安くなるかな、という差なので、ほぼ同額と言ってよいでしょう。


割引の適用状況で東電の方が割高になるケースも


東京ガスの検針票

東京ガスの検針票

 ガス料金自体に差は「ほぼ無い」一方、割引の適用状況によっては東京ガスの方が安くなる場合が少なくありません。東京ガスが「暖らんぷらん」用に提供している割引を紹介します。


内容 割引率
ガス浴室暖房乾燥機
(「バス暖割」)
3%
エコジョーズ
(「エコ割」)
3%
ガス浴室暖房乾燥機
+エコジョーズ
(「セット割」)
6%

 設備の状況によって3〜6%の割引が適用されます。


 エコジョーズは高効率給湯器のことで、単身向けの住宅では採用されていないことがしばしばありますが、ガス床暖房を導入している住宅では設置されていることが多いです。


 TEPCOには上記のような割引はありません。ガス料金自体は東京ガス、TEPCOともほぼ同額ですから、割引が適用される設備がある場合は、TEPCOの方が3〜6%高くなってしまいます


当初12ヶ月は別途割引が適用される


 TEPCOは契約から当初12ヶ月の間、ガス料金が5%引きになる「スタート割」を提供しています。東京ガスのような設備に応じた割引はありませんが、1年間は東京ガスよりも最大5%安く使える場合があります。


電気代も東京ガスの方が安い


 TEPCO、東京ガスとも電気・ガスのセット契約を押しています。ガス料金の部分ではほぼ同額か、割引の適用条件次第では東京ガスの方が「安い」という結論でしたが、電気料金についても東京ガスの方が安いと言えます。


 世帯人数ごとの平均使用量(総務省「家計調査」による)での東京電力の標準メニューである「従量電灯B」との年間料金比較を行います。


シュミレーション条件
お得率と年間節約額
1人
20A / 月170kWh
2人
30A / 月348kWh
3人
40A / 月391kWh
4人
50A / 月437kWh
東京ガス
ずっとも電気1
20A契約不可 -4.9%
-5596円
-6.0%
-8031円
-6.9%
-10580円
東京ガス
ずっとも電気1S
-2.8%
-1429円
-5.1%
-5793円
-5.7%
-7634円
-6.3%
-9600円
東京電力
スタンダードS
-0.5%
-243円
-0.5%
-555円
-0.5%
-643円
-0.5%
-735円
東京電力
プレミアムS
+143%
+73469円
+12.8%
+14536円
-0.9%
-1252円
-3.3%
-5069円

 それぞれ、ガスとセット契約とすることで以下の割引が適用されますが、割引を含めても東京ガスの方が「安い」です(上の試算にはセット割を含めていない)


東京ガス TEPCO
ずっとも電気1→月275円引き
ずっとも電気1S→0.5%引き
月102円引き

 電気・ガスをセット契約にする場合は、明らかにTEPCOより東京ガスの方が安いです。


東京ガスの電気の公式サイト

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