デメリットが目立つ東電の「Amazonプラン」
東京電力が提供している「Amazonプラン」ですが、デメリットが目立つ料金プランと言えます。東京ガスなど他の会社のプランと数字を交えながら分かりやすく比較していきます。
目次

TEPCOのとくとくガスAPプランとは?
まずは「Amazonプラン」とは何か、分かりやすく解説します。
Amazonプライム会員特典が付くプラン
「とくとくガスAPプラン」は、東京電力の都市ガス料金プランです。ガスを契約すると、Amazonプライム会員の年会費(年4900円相当)が「タダ」になる特典が付いています。
契約すると東電からAmazonプライム会員のコードが届くので、そのコードをAmazonのサイトに入力することでプライム会員の契約期間が1年延長されます。コードは毎年届くので、このプランを契約している間はプライム会員の会費を自分で払う必要が無くなるというものです。

4500円分のAmazonギフト券がもらえる入会キャンペーン
本プランを契約すると合計3000円、もしくは4500円分のAmazonギフト券をもらうことが出来ます。詳細は公式サイトで確認してください。
当サイトの試算には入会特典分は含めていません。
Amazonプランのデメリット
「とくとくガスAPプラン」のデメリットを指摘します。
年会費分、ガス代が高くなっている
東電にはガスだけで契約できるプランもあります。ガスだけで契約できるプランと比較して、このプランはAmazonプライム会員の会費分、毎月支払う料金が割高に設定されています。
例えば2人世帯の平均使用量(月31m3)で試算すると、通常プランでは東京ガスと比較して年間1838円の節約になります。一方、Amazonプランは東京ガスと比較して年間2964円高いです。差額は4802円なので、年4900円のAmazonプライム会員の会費がほぼそのまま上乗せされていることになります。
一人暮らしの平均使用量(月17m3)でも、通常プランが東京ガスよりも年間1165円安いのに対し、Amazonプランは年間3809円高いので差額は4974円と、やはりそのまま上乗せされています。
東京ガスとの比較(年間) | |||
---|---|---|---|
通常プラン | Amazonプラン | 差額 | |
月17m3 | 1165円お得 | 3809円高い | +4974円 |
月31m3 | 1838円お得 | 2964円高い | +4802円 |
解約違約金が掛かる
東電の通常のガス料金プラン(とくとくガスプラン)では、解約時に違約金などは掛かりません。一方、このAmazonプランでは期間中に解約すると税込み2400円の違約金が掛かります。
TEPCOのガスを解約しても、一度有効にしたプライム会員の残り期間はそのまま続きますが、思い立った時に解約しづらい点はデメリットと言えます。

そもそも東電のガス代が安くない
これまでAmazonプランと東電の通常のガス料金プランを比較してきましたが、東電の通常のガス料金プランに関しても「メリットが薄い」と言わざるを得ません。
東電の通常プランは東京ガスと比較してガス代が3%安く設定されていますが、ENEOS都市ガスやレモンガスは東京ガスよりも4%以上安いです。東電のガス料金の水準は、新規参入のガス会社の中で取り立てて安いと言えるものではありません。
- 料金プランの比較
東京ガスのエリアのガス料金比較表
東京ガスからの乗り換えシミュレーション
電気代も安くない
東電では「電気・ガス」のセット契約を押していますが、電気代の部分に関しても東電はメリットが薄いと言えます。
東電のセット契約用の電気料金プランである「スタンダードプラン」の電気代は従来プラン(従量電灯プラン)と同額で、約0.5%分のポイント還元と、月102円のセット割引分だけ安くなるというものです。
2人暮らしの平均使用量(30A/月348kWh)では年間1779円の節約となりますが、関東では同じ条件で年8000円以上安くなる新電力もあるので、それらと比較して大幅に割高です。
- 料金プランの比較
東京電力エリアの電気料金比較表
新電力会社の料金プランを比較できます

東京ガスのセット契約の方がトータルでお得
「電気・ガス」のセット契約では、東京電力よりも東京ガスの方が圧倒的にお得です。
内容 | ガス料金 | 電気料金 | 月合計 | 月の差額 |
---|---|---|---|---|
東京ガスのガスと 東電の電気 |
5100円 | 9477円 | 14577円 | - |
電気・ガスともに東電 | 4947円 | 9329円 | 14276円 | -301円 |
電気・ガスともに東京ガス | 5100円 | 8727円 | 13827円 | -750円 |
電気・ガスともにENEOS | 4874円 | 8874円 | 13748円 | -829円 |
2人世帯の平均使用量です
東電のセット契約は、東京ガスのセット契約と比較して年間5千円以上割高です。セット契約にするなら東電ではなく東京ガスがおすすめです(ENEOSの方が更に安い)
上表の2人世帯標準使用量で試算した場合、東電より東京ガスの方が月449円・年間5388円安いので、この差額でAmazonプライムの年会費を賄うことが出来ます。
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