エネファームがあっても大丈夫!
最近ご自宅を新築されたご家庭では、ガスで発電が出来る「エネファーム」を設置するケースが多いです。戸建て用の設備と思いきや、各世帯にエネファームを設置したマンションも発売されるなど、この数年で普及に拍車が掛かっています。
では、エネファームを設置している世帯でも、ガス自由化でガス会社を乗り換えることが出来るのでしょうか。その疑問にお答えします。
目次
制度上はOK
結論から申しますと、エネファームを設置していても制度上はガス会社の乗り換えはOKということが言えます。疑問点や注意点を詳しく見ていきましょう。
ガスの品質は変わらない
ガス会社を乗り換えても、家庭に届くガスの品質は変わりません。よって、ガス会社乗り換えることによってエネファームが壊れたり、発電効率が悪くなるようなことは起きません。
ガス会社を乗り換えても安全性は変わらないの?ガスの品質や、ガス漏れなど緊急時の対応などを説明します |
工事の必要も無し
エネファームの設置には何百万円もする本体の購入費用の他に、数十万円の設置費用がかかります。また同じお金がかかる、と言われたらほとんどの人が乗り換えを諦めるでしょう。
ですがご安心ください。
ガス会社の変更にあたって、必要なのはガスメーターの変更くらいで、これも無料でやってもらえます。これまで使っていた設備をそのまま使えるので、特別な工事は必要ありません。
ガス会社を乗り換えるのに工事は必要?ガス会社を乗り換える時に工事は必要なの? その費用は? |
補助金の返還も必要無し
エネファームの導入にあたって、国や自治体から30万円程度の補助金を受給していると思います。ガス会社を変更したら、補助金を返さなければならないのでは?と、不安を感じる人もいるでしょう。
ですが、ガス会社を乗り換えても補助金を返還する必要はありません。エネファームの補助金は、エネファームの設置に対して支払われているものです。ガス会社を変更しても引き続きエネファームを使い続けるわけですから、何も問題はありません。
しかし事実上、乗り換え不可の場合も
記事冒頭で「乗り換え可能」と紹介しました。ですが、現実には乗り換えが出来ない場合も多いです。
参入企業が無い地域も多い
まず関門となるのが、ガス自由化で新規参入した会社が「一社も無い」地域が全国に多数存在している問題です。
新規参入は東京ガス、大阪ガスなど大手ガスのエリアに偏っており、それ以外の地域ではガス自由化から3年が経っても「参入ゼロ」というところが目立ちます。エネファーム住宅に限らず、自由化したのに乗り換えが出来ません。
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地域ごとの参入状況も
対応プランが無い
ガス自由化で新規参入した企業の料金プランを見てみると、現在のところエネファーム対応プランはありません。新規参入としてはシェアが大きい関電ガス、ENEOS都市ガス、ニチガスも含めて、エネファーム用プランを用意しているところが見当たらないという現状があります。
エネファーム住宅がエネファーム用ではない一般的な料金プランに乗り換えた場合、ガス料金が大幅に割高となるので注意が必要です。
従来のエネファーム対応プランはガス料金が大幅に安く設定されているため、新規参入の企業が太刀打ちできないというのが理由のようです。
電気は乗り換えOKです
先に実施された電力自由化ですが、電気の契約はエネファームがあっても問題なく乗り換えられます。エネファームがあると電気使用量が少ないため、一般の家庭と比べるとメリットは小さくなりますが、多くのご家庭で電気代を安く出来ますよ。
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