ENEOS都市ガスの評価 | ガス自由化

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ENEOS都市ガスの概要


 電気に続いて都市ガスの販売を始めたENEOS。一部マスコミ報道では「最安値」と紹介されていますが、実際のところはどうなのか。実際に契約した感想を交えながら詳しく紹介していきます。



ENEOSってどんな会社?


 まずはENEOSのガスについて説明します。


「ENEOSでんき」で100万件の契約を獲得


ENEOSのガソリンスタンド


 2016年4月の電力自由化で「ENEOSでんき」のブランド名で家庭向けの電力事業に参入したENEOS。


 スタート直後は小池栄子さん、最近ではエネゴリくんと吉田羊さんが出演するテレビCMを流したり、ガソリンスタンドなどでの勧誘が功を奏して契約件数は2022年2月に100万件を突破しました。北陸電力の家庭向けの契約件数が約116万件なので、大手電力と肩を並べる規模にまで成長していると言えます。


 国内のガソリン需要が減少を続ける中、「総合エネルギー企業」への変革を目指しており、電気・ガス事業に力を入れています。


ガスは東電系から調達


 都市ガスの原料であるLNG(液化天然ガス)の取扱量が国内有数の規模であるENEOSですが、「ENEOS都市ガス」スタート当初は東電とニチガスが設立した会社からガスを調達します。


 現在、川崎市内に大阪ガスや東電と共同で都市ガスの製造設備を建設しており、2020年4月の稼働を目指しています。稼働すれば、自社供給に切り替える可能性も考えられます。


 また、ガス会社として重要なガス器具の保安・点検などは東京ガスに委託することで対応します。


エネゴリくん?


ENEOS都市ガス公式サイト

料金プランの解説


世帯人数別の料金シミュレーション


 各地域の大手ガス会社の標準メニューである「一般契約」との料金比較です。世帯人数ごとの平均使用量で料金を試算しています(総務省「家計調査」から求めた平均使用量で試算 原料費調整を含めず 原料費調整の推移によっては結果が変わる場合もあります)


お得率と年間節約額
1人世帯
月17m3
2人世帯
月31m3
3人世帯
月39m3
4人世帯
月40m3
東京ガスのエリア
標準プラン
-4.4%
-1719円
-4.4%
-2717円
-4.4%
-3273円
-4.4%
-3343円
京葉ガスのエリア
標準プラン
-9.2%
-4091円
-7.9%
-5589円
-7.9%
-6744円
-7.9%
-6889円

 東京ガスと比較して、一律で4%安くなる料金設定です。使用量が少ない世帯でも、お得に使えます。CMでおなじみの東電ガス(TEPCO)やニチガスをおさえて、「上位」のお得なプランと言えます。


 2022年2月からは京葉ガスのエリアでも販売を開始しました。京葉ガスエリアでは最安水準の料金プランと言えます。


セット割引は?



 ENEOS電気と同じく、200円につき1ポイントのT-POINTが付きます。


ENEOS都市ガスで付いたT-POINT

ENEOS都市ガスで付いたT-POINT

 また、ガス料金を支払うカードをENEOSカードにすることで、ガス料金が毎月100円割引になります。
 年1回使えば年会費無料、またエネオスでの給油が2円/L割引になるカードです(ENEOS CARD Sの場合)


 なお、ENEOSでんきとセット契約しても特に割引などはありません。


ENEOS都市ガス公式サイト

供給エリアは?


 東京ガスのエリア(一部)のみ供給していましたが、2022年2月から京葉ガスの都市ガス供給エリアにも対応しました。


 なお、日本経済新聞の報道によれば将来的には関西圏や中部圏での展開も検討しているようです。おそらく大阪ガス、東邦ガスのエリアへの参入となるでしょう。


 「ENEOSでんき」についても、2020年までに沖縄をのぞく全国にエリアを拡大する方針が正式に示されています。


支払い方法は?


 クレジットカード、もしくは口座振替で支払えます。


 ENEOS電気と一緒に契約する場合は、電気料金と一緒に支払うことになります。


ENEOS都市ガス公式サイト

ENEOS都市ガスの評価


東京ガスと比較 お得なのはどっち?


 電気代・ガス代、トータルではどうなのか。東京ガスなどのライバルと比較してみます。


内容 ガス料金 電気料金 月合計 月の差額
東京ガスのガスと
東電の電気
5100円 9477円 14577円 -
電気・ガスともに東電 4947円 9431円 14378円 -199円
電気・ガスともに東京ガス 5100円 8727円 13827円 -750円
電気・ガスともにENEOS 4896円 8805円 13701円 -876円
いずれも原料調整費などは含まず ガスは31立米、電気は348kWh:30Aで計算
2人世帯の平均使用量 東ガス、ENEOSともにポイント還元込み

 東京ガスと比べると、ENEOSにまとめた方が安いですが、ENEOSよりもレモンガスのセット契約の方がENEOSより更に安いです。ただし一人暮らし世帯のみ、レモンガスよりENEOSの方が安いです。


 ※キャンペーンによる割引額はいずれの試算にも含めていません。




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